看護師が認知症ケアを行う上で、大事なことは認知症の患者さんがポジティブに過ごせるように接してあげるということです。

認知症を患っている人は、往々にして家族などのケアワーカーの手をこまねさせるように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実のところは認知症の患者さんの方が思い悩んでいる場合がほとんどです。

認知症で介護を受けているような人物でさえも、現役時代には第一線で活躍していた場合が少なくありません。そうした経緯があり、認知症に悩まされる自分のことが受け入れられないことも往々にしてあります。そのため、看護師は認知症ケアを行うにあたっては、患者さんの悩みを包み込んであげるように接してあげなくてはなりません。

また、認知症ケアを行う上では、認知症に対する正しい理解が必要です。看護師も基礎的な医学知識は学習しますが、認知症などの個別の疾患に対してあまり深くは学ぶ機会を望むことができません。そのため、看護師が自ら認知症を学ぶ機会を確保していく必要があります。認知症と言っても、そこまで難しい疾患ではないので、基礎医学の延長線上として気軽に学ぶことができると言えます。

気軽に学ぶことができる方法としては、書籍を読むことが挙げられるでしょう。昨今では、認知症ケアに対する専門的な書籍なども多数出版されています。認知症ケアの専門的な勉強をしていくことで介護の知識も豊富な看護師として、キャリア形成にも大きな良い影響を与えることができるでしょう。